リトアニア観光名所 十字架の丘

  • 2020年5月5日
  • 2022年5月17日
  • 旅行
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Laba diena!こんにちは。リトアニアについて紹介していくブログ。今回も引き続き、筆者がこれまで訪れた場所でリトアニアを訪れたらぜひ訪ねて欲しい場所を紹介していきます。

今回は、リトアニアのキリスト教の“聖地”である「十字架の丘Kryžių Kalnas」をご紹介します。

リトアニアの北部シャウレイŠiauliaiの街からバスで12分、最寄りのバス停から開けた道を20分ほどひたすら歩いてやっと見えてくるのが、十字架の丘です。

この場所には、「丘」という名前がついていますが、普通の丘とは全く異なります。大小無数の十字架が立ち並び、また隙間はことごとく埋め尽くされ、まさに十字架でできた丘といっても過言ではない場所。その数はリトアニアの生者の数よりも多く、今もなお増え続けていると言います。

この場所に十字架が建てられるようになったのは1831年、当時リトアニアを支配していたロシアに対する蜂起ののち、処刑や流刑にされた人々の鎮魂のためにたてられたそう。それ以降、この場所は民族の文化、キリスト教の聖地として人々にとって大事な場所となりました。

ソ連時代、この丘は禁域となっており、KGBによって何度も十字架をブルドーザーで破壊され、焼き払われていましたが、壊されるたびにリトアニアの人々はこっそりと十字架を建て続けました。この場所はそれだけ人々にとって、守らなくてはならない大切な場所であり、この場所を守ることが自分たちの文化を守ることであると必死になっていたのでしょう。

この十字架の丘は、自分で持ち込んだ十字架を立てることもでき、売店で販売もしています。海外からも多くの観光客が訪れて十字架を建てにいらっしゃるのだとか。

一つ一つの十字架をみるとリトアニアの民芸品を思い起こさせる特徴的なデザインが彫られているものや建主であろう人の名前が書かれているものもあります。古くて今にも崩れそうなもの、色が変色しているもの、新しいものが見られ、みなどのような思いでここに十字架を建てていたのか、筆者はここを訪れた時、そういった思いを巡らせていました。この場所には、この十字架の数以上に、語られていない人々の声が存在しているのだと感じずにはいられない場所でありました。



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