リトアニア建国記念日とお誕生日の歌
Labas!
7月と言えば、すっかり夏まっさかり。七夕のイベントにはじまり、海開きやスイカ、楽しいイベントが盛りだくさんな季節です。
リトアニアにおいても7月は真夏。寒い季節が長いリトアニアにとって、日が長く過ごしやすい夏は多くの人々が待ち望んでいる季節と言われています。この季節は私の研究テーマである「歌の祭典」はもちろん、たくさんのイベントがリトアニア国内各地で開催されます。ただでさえ盛りだくさんな季節ですが、この時期のリトアニアには、この国においてとても大切な日があります。
それは、7月6日の建国記念日です。簡単にいうとリトアニアのお誕生日です。
今回は、このリトアニアの建国記念日についてのお話とリトアニアでお誕生日を祝う時に歌われる歌をご紹介したいと思いますよ〜(^ ^)
目次
1.リトアニア大公国が誕生した日
2.歌で盛り上がる日!?
3.リトアニアの誕生日の歌
1.リトアニア大公国が誕生した日
リトアニアの建国記念日である7月6日は、1253年にリトアニア大公国最高権力者ミンダウガスMindaugasがローマ教皇より認められ、リトアニアの王位についた日と言われています。
リトアニア大公国となる以前、もともと公国の基盤となった地域は、地方豪族の集まりで国家としての形をもっていませんでした。しかし、1220年半ば以降に侵攻してきたドイツ騎士団に対抗するために、地方豪族の一人であったミンダウガスの下にリトアニア人たちは団結。ドイツ騎士団との戦いを経ておよそ1230-40年代に国家として統一されました。
統一後ミンダウガスは1251年にカトリックとして洗礼を受け、1253年ローマ教皇に認められる形でリトアニアの王となりました。
2.歌で盛り上がる日!?
建国記念日はその国々によって、その位置付けは様々。ちなみに日本の建国記念日は2月11日。祝日としてなんとなく休日を満喫してきてしまっていますが、日本の神話である古事記や日本書紀で初代天皇とされる神武天皇の即位した日なんだとか。日本では、決まってこの日に何かする文化はないように思います(たんに筆者自身がそう思っているだけかもしれませんが)。
リトアニアにおいては、4年に一度開催される「歌と踊りの祭典」や若者による「歌の祭典」などでこの建国記念日がフィナーレの日となるように日程がくまれているようです。フィナーレでは、伝統的なものから人気の曲まで様々な合唱曲が演奏され、会場10万人近い人々が歌を歌って盛り上がります。何度も他国の支配におかれた過去がある国だからこそこの建国記念日に伝統文化である歌を一つの会場で集まって歌うことは、何か感慨深いものがあるのかもしれません。

3.リトアニアの誕生日の歌
7月6日はリトアニアの建国記念日、リトアニアのお誕生日の日です。
日本では、誕生日の日に「ハッピーバースデー」の歌がよく歌われます。この歌は世界中で歌われる人気の歌で元はアメリカの歌であること、みなさんご存知でしょうか。
みんなでお祝いするのに程よい長さで一緒に歌える点がこの歌のいいところだと筆者は思います。
実は、リトアニアには、リトアニア独自の誕生日の歌がありますので、ご紹介します。
もっとも長い年を
Ilgiausių metų , ilgiausių ,
もっとも長い年を
Ilgiausių metų , ilgiausių ,
もっとも長い年を
Ilgiausių metų linkime .
もっとも長い年を祈ります。
Džiaugsmingų metų , džiaugsmingų ,
喜ばしい年を
Džiaugsmingų metų , džiaugsmingų ,
喜ばしい年を
Džiaugsmingų metų linkime .
喜ばしい年を祈ります。
Laimingų metų , laimingų ,
晴れてめでたい年を、
Laimingų metų , laimingų ,
晴れてめでたい年を、
Laimingų metų linkime .
晴れてめでたい年を祈ります。
Valio , valio , valio ….
おめでとう!おめでとう!おめでとう!
誕生日そのものを祝うというよりも、一年、また一年と年を積み重ねていくことに喜び、お祝いするような歌詞の内容になっています。メロディーは単純で比較的歌いやすいのでリトアニア語の歌を歌ってみたい方、最初に歌ってみるのにおすすめの歌第一号ですよ笑
今回は、7月ということでリトアニアのお誕生日ネタをお届けしました。いかがでしたでしょうか。
7月6日は、日本では普通の日。これを読んでくださったみなさんは、リトアニアに少しでも興味がおありかと思いますので、今年からリトアニアの建国記念日としてお祝いする日にしてみてはいかがでしょうか。お祝いすることは日本にいてもできますし、機会があればぜひ現地で過ごしてみるのもいい。ちょっとしたところからリトアニア要素を生活の中に取り入れて、少しでも楽しんでもらえたら幸いです。
それでは、今回はここまで。
Ačiū labai!